加賀屋新田会所とは、船場淡路町の豪商加賀屋甚兵衛が開拓した新田を管理運営する役所兼居宅でありました。
以後、何人かの人を経て、土佐堀の商家武田賢一氏が別荘として購入され、その後住居として、多額の費用を投入し維持管理されていました。
しかし、建物等の老朽かもあり、将来のことも考え合わせ、この貴重な加賀屋新田会所を保存すべとの計画が持ち上がりました。
持ち主の武田賢一氏とも相談され、このような名勝史蹟をなくなることを懸念された、財団法人住吉名勝保存会髙野光男理事長が保存に立ち上がられました。
自ら上京し、故西尾大阪市長と共に当時の天野建設大臣に陳情し、建物・庭園(蹲・燈籠等を含む)を寄贈することを条件に保存が確定し、全面的な解体修理を終え、現在は大阪市が維持管理しています。
◆場所 住之江区南加賀屋4-8-7
◆電話 06-6683-8151
【注】武田賢一氏は、現在江戸堀で『武田商事』を経営されています。